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【田村市都路町・葛尾村】田村麻呂の伝説が残る五十人山

あぶロマ新入会員の荒井雅美です。どうぞよろしくお願いします。

新緑がまぶしさを増しつつある5月7日、田村市都路町(みやこじまち)と葛尾村(かつらおむら)にまたがる五十人山(ごじゅうにんやま)に登ってきました。

「五十人山」って一人で登っても五十人山です。
100人で登っても五十人山です。
1000人で登っても・・・
もうえぇわ!

五十人山の由来は、坂上田村麻呂が大多鬼丸討伐に成功した後、蝦夷平定に向け北進する際、山頂の大石に侍従50人を座らせ戦略を練ったと伝えられていることから名付けられました。(ほかにも諸説あります)

五十人山にはいくつかの登山道があるのですが、この日は田村市都路町の持藤田(もっとうだ)登山口から登りました。この持藤田登山口は、都路町を東西に貫く国道288号線沿いにある時計塔から五十人山の看板に従って4キロちょっと北側に入ったところにあります。

天気も良く、絶好の登山日和です!
下の写真は、持藤田登山口の駐車場です。キャンプ場を併設していて、左の小屋は公衆トイレです。

登山道は、最初沢伝いに進みます。何ヶ所か沢を渡る必要があるので、晴れた日でも防水性のある登山靴を履いた方がいいと思います。春のこの時期には水芭蕉やカタクリが咲いていました。水がきれいな証拠です。

登山と言っても、登山口から山頂まで800メートルほどしかなく、登り一辺倒ではあるもののそれほど急峻ではないので普通に歩ける人なら20分もあれば山頂までたどり着きます。
山頂付近は草原でツツジが植栽されています。5月下旬頃には白やピンクの花が一面覆い尽くします。下の写真は、山頂付近の草原に入った直後のもので、写っている電波塔のある方が三角点のある山頂で、写真左手に五十人山の由来となった五十人石があります。

草原の一番奥の方には、「ふくしま緑の百景」の一つに指定された石碑と五十人山の看板があります。

後ろを振り返ると、雪を頂いた安達太良の山々が見えました。

まずは山頂を目指します。途中には、強風のせいか倒れてしまっている木立がありましたが、驚くことにこの状態でもちゃんと芽吹いていました。

山頂に到着しました。ここには電波塔やパラボラアンテナがあります。また東の方角には太平洋が望めます。

山頂から西の方角には、阿武隈のマッターホルンと呼ばれる鎌倉岳が見えます。手前にあるのが三角点です。

山頂からいったん草原まで下り、反対側の五十人石の方に登ります。

五十人石は、先に記載の通り、坂上田村麻呂に由来する伝説が残されています。五十人石に「田村麻呂霊」「弘法大師」の文字が掘られているほか、小さな祠もあり今日でも神として祀られています。

参考までに、持藤田登山口から五十人石までの距離と高低差を、スマホアプリの「Runkeeper」で記録しましたのでご紹介します。横軸が距離(キロ)で、縦軸が高度(メートル)です。下山時に記録したので、右肩下がりなのはご容赦ください。

登山口に車を停めてから再び戻ってくるまでの所要時間は70分でした。手軽に目いっぱい楽しめる五十人山に是非登りに来てください!